マイナス金利の解除

今月日本の政策金利のマイナス金利が解除(-0.1%→0%)される方向となりました。マイナス金利解除とはどのようなことなのか解説します。

経済に精通した者ではないので、多少の語弊はあるかと思います。あくまでも備忘録です。

政策金利とは

中央銀行が設定する基準金利のこと、この金利で景気をコントロールをしています。

現在の日本はインフレが起きています。物の価格上昇、賃金上昇も大企業を中心に現れてきています。緩やかななインフレは経済の発展に望ましいことですが、急激なインフレは問題があります。インフレとは物の価値が上がることを言います。100円で買えるものが1年後110円払わないと買えなかった場合、物の価値はあがっていますよね。それはすなわち、現金の価値が約10%落ちていることにもなります。ということは今まで頑張って貯金したお金も10%落ちていることになります。こんなことが毎年起こっていたら、困ったことになりますね。ちなみにインフレの上昇率は年2%が望ましいとされています。

政策金利のマイナスは具体的にどういうことなの

マイナス金利だったからと言って、国民の貯金残高が減るということはありません。

私達が普段使用している銀行いわゆる民間銀行が日本銀行に対して預金しているお金にかかる金利のことを言っています。マイナス金利なので預金している民間銀行側が日本銀行に支払う形になります。

民間銀行は日本銀行の当座預金という口座を開設しています。私たちが銀行に口座開設するのと同じ要領です。この口座を使用して他の民間銀行、日本銀行、国とお金のやり取りをしています。

民間銀行は日本銀行の当座預金の中に一定の金額を預金しないといけません。これを準備預金制度と言います。

準備預金(法定準備預金)とは

元々は民間銀行が不測の支払いに対応するため、ある一定額日本銀行に預金をさせておくものでした。預金する額は銀行の預金残高によって決まります。その割合を準備率といいます。準備率を基に預金残高から算出し、日本銀行に預け入れる金額のことを法定準備預金額(所要準備額)と言います。法定準備金には利子はつきません。民間銀行は最低でも法定準備金額を当座預金に預けないといけません。準備預金は不測の事態の預金以外に、準備率を操作して金融政策手段として使われていました。金融政策とは市場の景気を安定化させるための政策です。

民間銀行は準備金以上に日本銀行に預け入れることができます。準備金以上に預け入れしている部分にマイナス金利が適用されます。なので民間銀行は日本銀行に預けると預金が目減りしていくので、金利が低くても企業や、個人に貸し出した方が得というわけです。今回この金利が0%になるため、以前と比べ企業や個人の貸し出しの際に金利が高くなります。すると借りる企業、人が減り経済の周りが鈍化して、インフレが抑制されます。

まとめ

今回言われているマイナス金利解除は直接私たちの預金残高には影響はしません。金利というものはインフレが生じた時には金利を高く設定し、インフレを抑え、デフレが起きた時に金利を低く設定しインフレを助長させるものなのです。

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